韓国語で手話を学ぼう

終了いたしました。

またご希望あれば開講したいと思います。

 

 以下、講師からのメッセージです。

     「手話は手の知性、心に平和を:韓国語手話」


 国連では、3月3日を『国際耳の日』と定めて、毎年全世界で様々な行事を行っています。趣旨としては、健聴者(音声言語話者)とろうあ者(非音声言語話者)との言語・社会文化的な理解と交流を促進しながら深めることが、主な目的です。近年、日本でも徐々にDeaf Cultureに関する関心が高まる傾向があり、その一環として、高等教育委機関レベルでは、幾つかの私大を中心に、「日本手話」・「英語の手話又はアメリカ手話」という科目で、開講されている状況です。

 音声言語には、実に多様な地域や民族によって、言葉が違ってきます。例えば英語であっても、イギリス式英語とアイリッシュ英語とは、言葉としての違いがあり、更に会話レベルでもアメリカ式英語とは、発音や語彙の使い方も違ってきます。音声言語にはこのように、日本語や英語、スペイン語やイタリア語があるように、地域や民族によって、世界には手話にも様々な言語があります。

 手話は、主に指文字と体の動きや顔の表情によって、言葉として、言語として教育されることによって、社会文化的に継承されていきます。これは、国語として日本語と、外国語として日本語が、教育レベルで違うように、手話の世界でも、同じく外国語として、言語としての手話があります。

 知識は誰でも努力すれば、人種・民族・階級と関係なく習得することが可能です。しかし、知性は単なる知識の獲得だけでは、誰もが知性が豊かになるとは限りません。なぜなら知性は、心に平和がないと確立されないからです。

 手話は、触れ合いの言葉であり(表情や仕草など)、ヒトの心に一番近い言語です。言語にはそれぞれの文字体系がありますが、手話にも指文字という体系があり、身体の動きや顔の表情又は顔の明暗によって、コミュニケーションがとれる非常にロジックでわかりやすい言語です。

 韓国語の手話は、会話レベルでは、音声言語同様、過去の植民地時代の影響で、日本語手話に似ているところがありますが、指文字になると、全く別の言語体系になります。

 社会には様々なマイノリティーが存在していますが、そのマイノリティーのなかでも、数として弱者的な立場になれる言語話者がいます。その世界に、皆さんの関心と勇気が発動すれば、今まであまりにも自然に使われてきた自分の両手が、手話によって、学習され、知識として獲得されると、他人に優しい自分の知性を発見し、引いては心に平和が定着し、私たちの世界がより愛おしく生産的になるに違いありません。

 

  あなたの両手とからだと顔で、韓国語手話を覚えませんか?


講師:アンダンテ・サンヨン先生

ソウル出身。現在、大学や専門学校で韓国語手話、韓国語を教える。